秘密の小引き出し

包丁は道具へのこだわりが凝縮されていて、包丁の数だけ仕舞い方の要望も違うんじゃないだろうか。 カウンターの上の立派な包丁立てに差すパターンや、壁に貼り付けたいパターン…なんとなく理想の包丁の在り方を聞いていると、その人の暮らし方や大切にしている事が、ほんの少し見える気がして、こそっと楽しんでいる。

「包丁は、清潔なふきんの上に並べて置きたい」という家主さんと出会った。これを聞いたとき私も「清潔なふきんの上に包丁並べる系女子」になりたいと思った。

包丁収納のプランニングは、限られたキッチン収納と、自分のデザインルールの狭間で毎回結構悩むことが多い。今回の「包丁並べて置きたいパターン」では、作業スペースから一番近い引き出し内側に、包丁用の薄い小引き出しをつけることになった。

右上の小さな引き出しが包丁用の小引き出し

3段引きのレールを引き出しの側面に仕込んで、のぞき込まない限り、小引き出しがあることには気づかないようにした。刃物をまだ触らせたくない小さいお子さんがいるお家にもおすすめ。

プッシュオープンで開くので、一瞬でぐん!と前に大きな引き出しが広がり、包丁がとても並べやすい。今回は入れる包丁の量と見合わせて、引き出し全体の半分くらいの大きさになった。
上に引き出しが来ない左半分のスペースは背の高いものも収納できる。ココットとか、湯呑とか、リプトンの箱とか。もし欲張って全部のスペースを小引き出しで覆うなら、内側の引き出しではなく、薄い引き出しにするのがおすすめだ。

その他の「#キッチンと収納」